ネグセは野生である。
みんな誤解している。
ネグセのついている自分の状態が「異常」だと誤解している。
「異常」だと自分で決め付け、慌てて洗面所などでネグセを直す。
そして、鏡に映る一点のスキも無い綺麗にまとまった髪を見て、
「ああ、ようやく正常に戻った。」
と安堵するのである。
しかし、それがそもそも間違いなのだ。
考えてもみて欲しい。
「睡眠」とは、「本能」の成せる業である。
「本能」とはすなわち「野生」であり、その野生の行動により形成された髪型こそが本来の自分(深奥部における「自我」)の求める髪形なのである。
つまり、ネグセのついた状態こそが「正常」であり、それを直し、取り繕った状態を「異常」と呼ぶべきなのだ。
ネグセには野生が満ち満ちている。
忘れかけていたオスの血を激しく刺激する。
ピンピンに跳ね上がった毛髪放置こそが「男闘呼(おとこ)の象徴(シンボル)」を想起させ、取り澄ました理性を取り払い、ワイルドたらしめるのだ。
今日は仕方がないとして、明日からは起床時にネグセがついていた場合、
「ああ、これこそが私の本来の姿なのだな。」
と納得し、それを直す事無く学校なり、職場なりに赴いて欲しい。
もしも、
「ネグセついてますよ。」
と指摘されても、
「いえ、これはネグセではなく、私の本来の髪型なのです。」
と、毅然とした対処を取って欲しい。
どうしても、「ネグセ」と呼ばれるのが気になるようであれば、自分で勝手に髪型に名前を付けても良い。
ピンピンに跳ね上がっていれば、
「今日の髪型は、『炎(ほむら)』です。」とか、
ねじれにねじれていたら、
「一発決めようと思って、『竜巻』にしてみたよ。」とか、
片方だけ髪が寝ていれば、
「左側頭部は、『静寂(しじま)』でアクセントをつけてみた。」
などと言えば、周囲の人間は
「ああ、あれはあの人独特の髪型なのだ。」
と納得し、その個性に感嘆し、憧憬の念を抱き、没個性の己に恥じ入るはずである。
ネグセは本来の自分である。
世間にある程度迎合するのは大人の知恵であるし、必要な事だが、譲ってはならない一線がある。
きっとその中に
「ネグセに見る剥き身の自分」
は含まれているはずである。
没個性がはびこる昨今の風潮に、ネグセをもって一石を投じて欲しい。
※なお、この記事を真に受けてネグセを放置し、それにより何らかの不利益を被った場合、当ブログおよび管理人は一切責任を負いかねますのでご了承ください。
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コメント
素敵王と書いて、ステキングっ
いやはや、グレートッす♪
投稿: mariko mam | 2004/12/20 11:30
「寝グセは、用法、用量を守って正しくお使いください」
…ってトコですか?
おとーさん、おかーさん、どうやら蒼史は、男闘呼(おとこ)には、なれません…
この親不孝ものをお許しください!
投稿: 蒼史 | 2004/12/20 12:41
うちのダーリンも毎日毎日すごい寝グセです。
なので,まさに寝グセのついた状態が正常です。
付き合い始めの頃もちゃんと正しい立派な寝グセをつけて来てました。
私は彼の全てを受け入れたいと思います。。。
投稿: aprile0312 | 2004/12/20 13:24
寝癖が野生だなんて…知らなかった!!!
毎回お勉強させて頂いてます。
いや〜、知らなかった!
投稿: るるが | 2004/12/20 20:45
朝と夜にシャワーを浴びる自分には…
野生の資格はない・・・そうおっしゃりたいんですね?
コンディショナーを使ってもやたら堅い髪質のボクの寝癖は・・・というか、髪はたまに手で触ると髪の毛がささる鬼太郎髪なのに・・・
資格はないと・・・(号泣)
投稿: ました | 2004/12/20 22:16
:> 左側頭部は、『静寂(しじま)』でアクセント
さすが、芸術家そんちょ さん。
頭の景色まで表現が絶妙ですね。(笑
今日の私(ρ_・).。o○ は全体的に躍動感のある仕上がりになりました。まるで窓から射し込む陽の光に導かれるカイワレ大根の芽吹のように。
ぞー。(|||0|||)
早速シャワーあびて消しちゃいました。
投稿: kazumucha | 2004/12/21 00:34
髪の長さにもよりますが、私も寝癖
またはそれに類似するものを利用して
髪型をセットすることがあります。
スタイリングフォームなんていりませんよ。
いや、まぁなきゃないで困ることもありますが。
投稿: ゆう | 2004/12/21 01:01
この記事と前回のコタツの記事、大変おもしろかったです。
世の中の人間のカテゴライズとして「理系」や「文系」なんてのはよく聞きますが、「芸術系」というのもあるそうです。
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/aspdevura/aspdevura02/aspdevura02_01.html">http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/aspdevura/aspdevura02/aspdevura02_01.html
そんちょ様の文章はもう、全て読んでおりますが、以前から違和感を感じておりました。確かに文章が抜群にうまいけれどこのうまさは文系の脳みそからつむがれたものじゃないなぁと。考えるまでもなくそんちょ様は芸術系の人間ですよね。しかし芸術系にしては文章がうまいなぁと。で、結論としてはそんちょ様は芸術系と文系の複合型なのですね。
一体どうしたことかというほどに、日常のありふれたものがそんちょマジックで横隔膜を暖かく揺らす霜降りネタになってしまうのか不思議でしたが、これで腑に落ちました。
私もいつかそんなスタイルで文章をつづりたいと思いますが、いつになるやら…
職人に弟子入りした弟子は師匠の一挙手一投足をつぶさに観察しその技術を盗むそうですが、私もそんちょ様の文章を体に刷り込むようにしてその技術の一部でも盗みたいと思います。
私の生活に彩りを与えてくれたこのBlogに、敬礼!!!
投稿: tosya | 2004/12/21 17:14
>mariko mamさん
昔、「無敵王(ムテキング)」という人もいました。
>蒼史さん
いやいや、男闘呼を発揮する場所はまだまだあります。
男闘呼はネグセのみで生きるにあらず。
>aprile0312さん
私も、デートの時でもネグセ放置プレイで赴きます。
もし、私がある日突然フラれたら、それはネグセが大いに関与している事は疑う余地がありませんな。
>るるがさん
そっか~?
分かんね事があったらなんでもオッチャンに聞け~。
間違った知識を次々に埋め込んでけっからな。
>ましたさん
朝シャン(デッドワード)をしている時点で、男闘呼の資格はありません・・。
・・が、剛毛と言うところで120男闘呼ポイントゲットです。
良かったですね。
>ゆうさん
なるほど。
「木を隠すなら森の中」作戦ですね。
サバイバル!(?)
>tosyaさん
おお、私のネタの分析、ありがとうございます。
そうか、私は芸術系+文系だったのですか。
てっきり情熱系だと思っていました。
とりあえずネタを決めたら、あとは気の向くまま書いているだけなのですけれども・・。
なんだかすごく誉めてもらっちゃって、照れます。
でへへ。
ありがとうございます。
これからもよろしくお願い致します。
投稿: そんちょ | 2004/12/22 09:18