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かかか火事だあ~!!

穏やかな日曜の昼下がり。
私は部屋でパソコンの雑用を片付けていた。
一息入れようかと、紅茶を準備し始めたその時だった。

「誰か~!!お母さん!!トシさん!!早く来て~!!」

という、姉の悲鳴にも似た声が庭から聞こえてきたのである。
ただ事ではない事は明らかな切迫した声に、私は部屋を飛び出した。
見ると、厨房の換気扇からドス黒い煙がモクモクと流れ出ている。

「火か!」
「そう!燃えてるの!!鍋が!!」

厨房の入り口近くに立つ姉のメガネに、オレンジ色の光がチラチラと映っていた。
中に踏み込むと、てんぷら鍋から火柱が立ち上り、天井を焦がしている。

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後からやってきた誰かが

「早く!水!水かけて!!」

と叫んだ。
姉と私は声をそろえて

「ダメ!油の火には水かけるな!!」

「じゃ、どうするの!」
私は、過去にテレビで見た情報から、二つの選択肢を取り出した。

「マヨネーズ!!マヨネーズをかけるといい!!」
と、言ってみたのだが、そばにいた母は、

「何言ってんだ?コイツ。」
という、キョトンとした視線を投げかけてきた。

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たしか、油の火にはマヨネーズがいいと聞いた事があったのだが、実際そういう場面に出くわすと、マヨネーズをかけるという選択肢は実行しにくい事がよく分かった。
こういった非常時に、マヨネーズはあまりに頼りない。

とにかく、火はどんどん天井を焦がしつづけている。
私は厨房を飛び出し、二つ目の方法をとるために自分の部屋に飛び込んだ。
その時、背後の厨房から悲鳴が上がる。

「きゃーーー!!!だから、ダメだって!」

その声の後に、いっそう大きくなった炎は、換気扇からベロリと舌を出し始めたのである。

「バカ!!なにやってんだ!!?」

思わず怒鳴る私。
後から聞いた話なのだが、誰かがフキンを数枚濡らして鍋に投入したらしい。
もちろん、火はますます勢いを増した。

自分のベッドの上にあった布団から毛布を引っこ抜き、近くの水道で少し濡らす。
たしか、濡らさなくてもよかったような気がするが、念のため少し濡らした。

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それを抱えて、燃え上がるてんぷら鍋に向かって被せたのだった。
いつかニュースで見たてんぷら鍋火災の対処法。

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鍋の火はまたたく間に消えた。
しかし、鍋から伸びた火が今度は換気扇を燃やしている。

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ファンがぐるぐると火に風を送り、天井と屋根を次の餌食に狙っている。
私は再び厨房を飛び出し、汲んであったバケツをひったくると、換気扇に向かってぶっかけたのである。
水は火に直撃し大半が消え、上にかけた水が跳ね返り油と煤を伴って私の方にも返ってきて頭から被ってしまった。
追い討ちをかけるように、ホースから放たれた水もマトモに喰らう私。
まるで、一人寒中水遊び状態であった。

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その上厨房内に充満した煙をマトモに吸い込んでしまい、セキと吐き気に襲われ、這う這うの体で脱出したのである。

火はだんだんと勢力を弱め、ついには消し止められた。
結果的に建物の一部を焦がしただけのボヤで済んだのである。。
全身ずぶ濡れの真っ黒けになった私は、その頃になって恐怖が込み上げ、ヒザが笑い、ノドのあたりの違和感も相まってその場にへたり込んだのであった。

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目の前には、出火もとのてんぷら鍋、それを消し止めるべく活躍し、焼けただれた私の毛布。
原因となったてんぷら鍋は、誰かが昼食にてんぷらを作って、その火を消し忘れたらしかった。
 
確か、少し前にも窯小屋でボヤがあって、消し止めた事があった。
陶芸や、石窯を扱っているからか、どうも火とは不思議な縁があるらしい。

とにかく、大事に至らなくて本当に良かった。
マヨネーズが油の火災に効果があるのか試せなかったのが少し残念ではあるが・・。
 
 
 
皆様も、どうか火の元には注意してください。
いざ、火災が起きてからだと、人は予想以上に動転し、動けなくなるものだから。

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コメント

そそっそ、孫著さん!(動揺している)ブログ書いてる場合です火ああ〜!!
ほんとに大事に至らなくてよかったですね。

ちなみにマヨネーズは一応効果あるらしいですけど、その後あまりお薦めしないです。ってニュースでやってましたよ。(理由は忘れました。)

投稿: おおたま | 2004/12/05 18:32

そそっそ、孫著さん!(動揺している)ブログ書いてる場合です火ああ〜!!
ほんとに大事に至らなくてよかったですね。

ちなみにマヨネーズは一応効果あるらしいですけど、その後あまりお薦めしないです。ってニュースでやってましたよ。(理由は忘れました。)

投稿: おおたま | 2004/12/05 18:32

かつて友人宅で同様の小火があった!
そんちょさんチと全く同じ状況だった。

天ぷらなべから引火、壁紙を焼き、キッチンの一部が黒こげになっていた…。

…でも、天ぷらなべはどうやって引火するのカナ?
そんちょさんのお姉さんは、何かしたのかしらん?

原因究明が急がれます、ハイ。

投稿: めめんともりりん。 | 2004/12/05 19:25

>おおたまさん
だっだだ大丈夫でした!!
マヨネーズは、やはりアレですね。
あんまし良くないようですね。
覚えておきます。

そんなに大事にもならなかったし、実地の消化訓練が出来てよかったです。
(私は)

>めめんともりりん。さん
ああ~!
丁度、原因を書き忘れたな・・と思って、加筆したところでした。
姉の名誉のために書きますと、原因は姉ではありません。
むしろ、事が深刻になる前に発見した第一の殊勲者と言えます。

不完全な記事を上げてしまい、ご迷惑をおかけしました。
お詫び申し上げます。

投稿: そんちょ | 2004/12/05 19:36

http://x51.org/x/03/02/2133.php
というように怖い話になりそうですから、マヨネーズは避けるほうが良かったでしょう :-)

何にしても大事にならなくて良かったですね。

投稿: Henrich | 2004/12/05 20:01

 はじめまして。
 いつもとても楽しく読ませていただいているのですが、きょうはちょっと緊張・緊迫、いや、本当に無事でよかったですね。
 後片付け等大変かと思いますが、本当に火は怖いものですから、皆さん、お互いに気をつけましょうね。
 師走だけでなく、いつも火の用心です。

投稿: aman | 2004/12/05 20:23

いや、この場合第一発見者を疑うのが本筋でしょう。

……それは、違う?


とにかく、疲労者(そんちょさん)は出たものの、被災者が出なくて何よりでした。お姉さんも、さぞ慌てた事でしょう。

そんちょさんチでは「誰かが昼食を作る」ほど、メイドさんが居るんですね~、リッチだな~。

……これも、違う?

投稿: めめんともりりん。 | 2004/12/05 20:29

いや~大変でしたねぇ。犠牲になった毛布には非常に
気の毒な思いでいっぱいです。
それにしても火事は怖いですねえ。幸いにして1度も被害に
合ったことはないのですが、その分いざ出くわしたら
何もできそうにありません。
とりあえず毛布、ということは学習いたしました。
↑あとマヨネーズが駄目ってことも。

投稿: ゆう | 2004/12/05 20:34

ヒーーーーーーーッ!
ボヤでよかったですぅぅぅう。
それにしても、こういうとき、男の人って頼もしいですね。
そんちょさんがスーパーマンに見えました。

投稿: じゅじゅ | 2004/12/05 21:02

ただいま~!って!いつの間にやらアタクシが犯人に?!(きゃ~~!)
私はたまたま自宅から店に用事があってやってきたんですよ~それもめっちゃご機嫌の(理由は忘れたけど・・・)鼻歌交じりで(曲も忘れた)
したら換気扇から黒い煙が出ていたんでびっくらこいて厨房に飛び込んだわけで・・・・とりあえずまだ付いていたガスの火を止めましたよ!それから喉も避けよとみんなを呼んで、あとはホースの水漏れを手でふさいでいましたのよ! めめんともりりんさん!

マヨネーズがやばいと言ったのは、まさしくこの情報を知っていたからですわ Henrichさん!
油の量が多い場合、また火の勢いが強い場合はマヨネーズは効果が無いばかりが逆効果なんですって!マヨネーズの中のたんぱく質が足りなくて油の表面を覆い尽くさなかったりその他もろもろの理由だそうで・・・

しかし、たいした被害は無かったとはいえ、こんなところに大々的に書いて良いもんでしょうかね~そんちょどの!
ま、何はともあれ、もうすでに完全復旧いたしましたので、皆様ご安心のほどを。ご来店、心よりお待ちいたしております~

投稿: 編み助 | 2004/12/05 21:39

ソンチョさん、大変でしたねぇ。消防車の放水って凄いパワーですよね。あれをモロに?ガラスは割れるし、人なんか吹き飛ぶ強さという認識があるのですが、大丈夫でしたか?火の被害に、水の被害。後始末が大変だったのではないですか?

投稿: | 2004/12/05 21:46

本当、(毛布以外の)ケガ人がでなくてよかったですね。
そんちょさんもお疲れ様でした。
やれやれですね。

投稿: fanshen | 2004/12/05 22:37

災難でしたねー。そんちょさんの文章を読むと、とても笑えるような状況ではなく、煙を吸い込んで良く平気だったな、と。
ほんとにご無事で何よりです。

必要なものは、消火器です。つねに、持っていけるところにおいておくようにしてくださいね。そんちょさん、火を扱うお仕事だし…。

#そして消火器をブログのネタに…。

投稿: nako | 2004/12/05 23:25

ははあ~(ひれ伏す)
編み助さま、申し訳ございません!(あたふた)

っていうか、お姉様だったのでございますね。
これはこれは、大変な失礼をば致しました。
(頭を地面に付けてさらにひれ伏す)


…う~ん?でも、犯人にはしていませぬよ?

投稿: めめんともりりん。 | 2004/12/05 23:29

>Henrichさん
うひゃあ。
マヨネーズはかえってマズイのですね!
良かった・・やんなくて。
勉強になりました。

>amanさん
amanさん、はじめまして~。
いつも読んでくださっているようで、感謝感激です。

実は、この話は書こうかどうしようかかなり迷ったのですが、時期的に気をつけたほうがいいよ~という警鐘のつもりで書きました。
一応、かなりの小火で済みましたので、ギリギリネタに出来るかな・・と思いまして。

私も石窯で、剥き身の火を扱っていますから、火の怖さはよく分かります。
注意してくださって、ありがとうございます。
皆さんも、気をつけましょう!

>めめんともりりん。さん
メイドさんは20人ほどしかいませんが(嘘)、昼食はそれぞれ勝手に作って食べているのです。(本当)

>ゆうさん
小さい油の火なら、毛布は効果がありました。
あまりに見事に消えたのでビックリしたほどです。
大きい場合は消防車を要請してくださいね。
(当たり前)

>じゅじゅさん
いえ、たまたま覚えていただけで、すごいことは何にも無いんです。
敢えて主観で書きましたが、他の人も必死に消火活動をしていました。

>編み助
かなり迷ったんだけど、書いた。
被害が小さかったからね。
これを読んでくださっている人も、「こんな事があったから、特に火の元には気を付けて!」となるかな・・と。

問題があれば削除するけど、問題無いように書いたつもりです。

>惑さん
いやいや、ホントに消し止められるくらいの火でしたから、消防署などは呼びませんでしたよ。
電気もガスも問題なく復旧しましたし。

>fanshenさん
やあ、ほんと、良かったです。
終わった後、腰が抜けそうになりましたからね。
fanshenさんも、火の元には気をつけてくださいね。

>nakoさん
結構笑えるように書いたのですが(おい)、火事はどうしても笑い事にはなりませんね。
今回の事で、消火器は本当に必要だと思いました。

投稿: そんちょ | 2004/12/05 23:52

そんちょさん 大事に至らなくてよかったですね!
我が家も一度、油なべに火をつけたことがあるのですが、やはり、鍋にふたをして(毛布や座布団などで)無酸素状態にするのが、一番いいみたいです。
でも、それも自分に引火する危険があるから怖いですよね。。。
ほんと、そんちょさんが無事でよかったです!

投稿: yuki | 2004/12/06 01:48

ありがとうございます~。
結構、ありふれた出火原因ではあるのですが、いざなってみると制御の出来ない炎の恐ろしさが身に染みますね。

普段は大人しくしているからといって、決してナメてはいけないのだと痛感しました。

投稿: そんちょ | 2004/12/06 19:01

怖い…怖いですね、多分家の中で火が燃えてたら、気絶してます。
怖いです…
マヨネーズですか?良いんですか?
火が止まるんですか?
………でも、消えて良かったですね。

ちなみに、わたしの情熱の火は一勝消えません(笑)

投稿: るるが | 2004/12/06 20:24

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