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ショムリエ誕生

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ある朝のこと。

私は、朝に食べる納豆を作っていた。
中くらいの鉢に入れた納豆を、よくかき混ぜて十分に糸を出し、ネギを刻んでは投入、卵を割っては投入していた。

そして、醤油を入れて仕上げようとしたその時。

「ん?」

醤油注しの中の醤油がすっかり無くなっている事に気付いた。
これは丁度いいと、流しに向かい、中を十分に洗ってすすぎ、新たに醤油を満たすべく大きなボトルの醤油を取り出す。
それを左手に、醤油注しを右手に持ち、移し変える作業に取り掛かったのである。

ボトルからチョロチョロ流れ出る醤油を見ながら、ぼんやりと考えていた。
この格好は、まさにワインの「デキャンタージュ」そのものではないか。

私は記憶の中から、「デキャンタージュ」は、空気に触れさせれば触れさせるほど上手であり、デキャンター(受けのビン)の口と、ワインボトルの口が離れているほど良いらしい。
という、付け焼刃かつあまりに生半可な知識を取り出した。

当然のように、少しずつ離れてゆく醤油のボトルと、醤油注し。

20センチほどの高さから流れ出る醤油は、見事ボトルと注しビンの間に醤油の糸を繋げたのである。
その様は、「真紅の絹糸」とまでは行かないが、「漆黒のタコ糸」という表現までは許されるであろうというものであった。

果たして、「デキャンタージュ」というものが醤油に良い効果をもたらすのかどうかは不明であるが、その日の納豆はなんとなく一味違ったような気がした。
(多分、気のせい)


最近では、「お酢のソムリエ」で、「スムリエ」という職業があるらしい。
それならば、「醤油のソムリエ」で、「ショムリエ」があってもいいはずであり、だとすると、「醤油のデキャンタージュ」に成功した私は、現時点で「世界初のショムリエ」に一番近い人間と言っても過言ではないということになるのかも知れない。

ふとしたキッカケから、図らずも「ショムリエ」誕生への偉大な一歩を踏み出してしまったこの私。
しかし、二歩目を踏み出す予定は今のところ無い。

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コメント

一歩で充分だと思います。
うちのダーリンは納豆化するのですが、
食べたいですか? 食べたくないですよね。

投稿: じゅじゅ | 2004/11/29 02:24

納豆化するダーリンさんと、ショムリエの私ですか・・。
どっちもどっちのような・・。

投稿: そんちょ | 2004/11/29 09:01

…マジレスするなら、確か醤油は常温では酸化しやすく風味が落ちるので、できるだけ空気に触れさせない、あるいは冷やしておくのがいい…とこないだ聞いたばかりのような(^^;)。

ちなみに、最近は「だし醤油」が個人的にお気に入りです。納豆にも使うと、なかなか面白い風味が楽しめます。

結構だしによって味が変わってくるので、そちら方面の「ショムリエ」っつーのは十分アリなのではないかと…(^^;)。

投稿: 拝御 礼 | 2004/11/29 12:51

ピザに醤油をあわせることができたら
立派な庶務理恵(←なんかこんなんでてきた)
になることでしょう(笑)

投稿: ゆう | 2004/11/30 00:15

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