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辞書で盛り上がるふたり

本屋の店内には、ある特定の人間に激しく作用する興奮剤が噴霧されている疑いがある。

というのも、実は相方(彼女)がその興奮剤に激しく反応する女性だからなのだ。
本屋に入ると、相方は実に楽しそうである。
口元は緩み、目は潤み、顔は上気している。
本屋で色っぽくなる女性というのは珍しいのではないだろうか。
少なくとも私は初めてである。

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あいにく、私はもともとあまり本を読むほうではないので、その興奮剤の効果は薄いのだが、楽しそうな相方を見ていると、こちらまで嬉しくなってしまう。

相方の行動パターンは大体決まっている。
まず、文庫コーナーへ向かう。
好きな作家の作品が、文庫になっているかどうかを見て回り、本棚を眺めながら、次々に作家について、過去に読んだ作品について解説してくれる。

前述のとおり、本をあまり読まない私は、
「鈴木●司って、昔、『お笑いマンガ道場』に出てた人だっけ?」
などとアホな質問を繰り出し、すぐさま
「ちがうよ!『リング』とか『らせん』とか書いた人だよ。」
と修正が入れられる。
しかし、文庫を見て回るたびに

「『ノル●ェイの森』ってねえ。2回読んだんだけど、一回目は暗いばっかだなあ~。と思って、二回目はちょっと意味が分かった。でもまあ、要するにエロいんだよ。」

と解説が入るので、私の中では

「ノル●ェイの森」は、暗いエロ。
という知識が定着している。
実際のところどうなのかは知らない。
 
 
 
次に、辞書コーナーで立ち止まる。
相方は辞書が大好きなのだ。
「辞書を、日がな一日眺めていたい」と常々言っている事からも、その愛情の深さが窺える。
辞書は私も大好きである。
どちらかと言うと、読むより書くほうが好きなので、言葉の正しい使い方を調べるのに使うのであるが。

しかし、辞書と言うのは探せば果てしないほど変なものがたくさん並んでいるものだ。
こないだは「方言語辞典」と、「擬態語辞典」で大いに盛り上がった。
本屋で、辞書を立ち読みしながらキャッキャ言って喜んでいるのは我々くらいなものだろう。
傍目には謎の二人組である。
 

そして、仕上げは「ニットの本」である。
編み図や、モチーフなどを見ながらニヤニヤしている。
たまにメンズニットの本を見せて、
「コレ、いいやろー。編んだろか?」
と言ってくれるので、
「あ、いいの?嬉しいなあ。」
と言うと、間髪入れず

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となるのである。
編み賃を取らないところに相方の愛情を感じてしかたがない。

本屋さんで噴霧される興奮剤は、財布のヒモを弛める効果も確認されている。
効果の薄いはずの私も、ついつい陶芸の技法書などを買ってしまうという、恐るべき化学兵器なのである。
我々も、二人してついつい本を買ってしまい、

会計を済ませてから、
「はあ・・買っちゃった。お金無いよう。」
と嘆くのも、いつもの事なのである。

余談ではあるが、どういうワケか私は本屋に行くと必ず便意(しかも大体「大きい」方。)を催してしまう。
それは店内に充満した興奮剤が胃腸に効果を発揮するためか、はたまた店内に充満する妙な緊張感が作用しての事なのか、鋭意調査中である。

※たろーさんからの情報により、黒陣馬さんのblog「Walking along the river」にて、「本屋で便意について」の話題があった事を知りまして、勝手にトラックバックさせていただきました。

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コメント

「誰?」ってあなた…可愛らしくていいじゃないですか。

それはさておき(失礼)、大学で国語学関係のゼミに所属する
身としては「方言語辞典」や「擬態語辞典」はある意味馴染みが
あったりします。名前は。その辺の本屋に置いてあるのは
驚きですが。

本屋に行くと便意をもよおす友人を持つ身としては気になる
ところです。なんででしょうね。本人いわく「知らねぇ」
とのことです。トイレのある本屋に行くとほぼ毎回入ってる
ような…

投稿: ゆう | 2004/09/30 00:54

「本屋に行くと便意」、椎名誠ファン愛読書評誌(編集長として君臨)『本の雑誌』(『ダ・○ィンチ』ではない)では10年以上前から「青木まりこ現象」として取り上げられていたそうです。なんでも青木まりこさんの投書から来ているらしいですが、私は遅れてきたシーナファンなので、詳しい事情は訊かないで下さい。

以前テレビでも同様の話題が出ていて、そのときは「本のインクの臭いと関係か?」と言われていたとかいないとか。ひょっとしたらトイレで本を読む人あたりは条件反射になるのかもしれませんね。

他にも図書館でも催す人がいるそうです。ついでに私はCD店でもありうると睨んでいるのですが。

投稿: 腹痛生活 | 2004/09/30 01:20

本屋と便意の関係性は良く耳にしますが、一切催したことが無いので、わらしには理解できませぬ。

投稿: Akkey | 2004/09/30 01:53

>ゆうさん
「擬態語辞典」、「方言語辞典」は読んでみましたが、大変面白い内容でした!
ただ、擬態語辞典は3,800円、方言語に至っては7,800円だったので、手も足も出ませんでしたが・・。(笑)

>腹痛生活さん
私は、はっとしましたよ。

>ひょっとしたらトイレで本を読む人あたりは条件反射になるのかもしれませんね。

コレ。
思い当たるフシがあります。
ワタクシ、トイレで本読みますから。
ああ、なるほど。
いつも便意を感じながら活字を追うから、逆もまた真なり(?)で、活字を追うと便意を感じるわけですね。

ナイス発見!

>Akkeyさん
そうなんですよ。
私の身の回りでも、「催す」「催さない」人が分かれます。
催す人はホント、5分以上滞在すると必ずトイレに駆け込みます。

投稿: そんちょ | 2004/09/30 08:42

>「ノル●ェイの森」は、暗いエロ。

これは、そのとおりです。
僕も2回読みましたが、1回目は、

「暗くてエロい話やなー」

と思い、2回目は、

「エロいなー」

と感じたので、正確に言えば、

「ノル●ェイの森は、暗くてエロエロ」

かも知れません。

…「本屋でウ○コ」については、以前にも、黒陣馬さんの

http://in-this.way-nifty.com/index/2004/03/post_2.html

にて話題になってましたが、僕が科学的&論理的に解決しておきましたので、参考にしてくださいw

投稿: たろー | 2004/09/30 09:13

ああ!やっぱし「ノル●ェイの森」は、暗くてエロ。
しかも、たろーさん評ではさらにエロを重ねて
「暗くてエロエロ」なのですね!?

黒陣馬さんのページに、トラックバック打っちゃいました。
確かに、科学的かつ論理的な説明がありましたが、肝心のところがちょっと聞き取りづらく、残念だったような気がします。(笑)

投稿: そんちょ | 2004/09/30 12:36

「本屋に行くと便意」私も同じくです。
私は「図書館」でもそうなりますが。
(一応女なのに言いのでしょうか・・・こんな事いっちゃって)

「ノル●ェイの森」は高校時代に好きな男の子から借りました。
エロエロな男の子だったので、なおさらエロく感じましたが。

相方さんの「辞書を、日がな一日眺めていたい」すごくよくわかります。私も好きです。辞書のあの薄い紙をめくる感じや音も好きです。
(そのわりには、言葉や漢字を知りませんが・・・)

ちなみに、私も遅咲きのシーナファンです。

投稿: fanshen | 2004/09/30 12:54

そんちょさんの轆轤姿しぶいっすね~!!
いい顔してますよ~。
(本文とは関係ありませんが・・・失礼!)

投稿: そ~ま | 2004/09/30 13:50

便意については
本を読む視野と、
用を足す視野が
近似しているためにそうなるらしい。
普段、トイレで本を読む人などは
タイヘンな事になるのではないか?

しかし…
トイレに入ると「本が読みたくなる」
そんな話を聞かないのは何故だろう。

投稿: はぁちゃん | 2004/09/30 14:27

はい、ワタクシ、トイレに入ると本が読みたくなります。
本屋に行くとトイレを探します。
本屋を選ぶ基準は、入りやすいトイレがあるかどうかにかかっているといっても過言ではありません・・・

投稿: 編み助 | 2004/09/30 19:58

続けて、(調子にのって)コメントです。
私の中でも、本屋の存在ってのは相方さんに近いものがあります。

出産して、子育てして身動きがとれなかった時期に
「一番したいことは?」と聞かれたときに「ひとりで本屋で立ち読み」でした。
いまだ、ひとりで思い存分立ち読みっていうのは実現してない望みなので・・・それを思い描くと、トキメキを感じてしまうのですよ。

「ノル●ェイ~」は、確かに生々しいエロですが(笑)、精神的にはまりすぎて、2度ほどウツになりかけましたよ。
その頃(10年前ほど)は、あらゆる、村上シリーズを読みあさりました。そう・・・村上龍もね(これまたエロ?)
今現在は、離れてしまってるけどね。
読書の秋。。。っていう、時間をくれ~・・・
ところで、指輪は無事でしょうか?(突然に)

投稿: buchiko | 2004/09/30 22:51

>fanshenさん
やはり、「ノル●ェイの森」はエロなのですか・・。
fanshenさんが辞書好きというのは、なんとなく分かります。
理由はあえて述べませんが。(笑)

>そ~まさん
渋いッスか!?
いやあ、参ったなあ。
もっと言ってください。

>はぁちゃんさん
いや?
私、トイレに入ると何か読みたくなりますよ。
公衆トイレなんかだと、どうしても読むものが無いので携帯電話で何かを読んでます。
排泄中に限り、活字中毒なのかも知れません。(笑)

>編み助さん
これは「血」だね。

>buchikoさん
たしか、村上龍さんの本だったと思うのですけど、チラッと見た時に「男は消耗品である。」っていう文章を読んで、妙に納得したことがあります。

投稿: そんちょ | 2004/09/30 23:03

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