山南モード
NHKドラマ、「新撰組!」。
昨日は「山南敬助切腹」だったのだ。
堺 雅人さん演じる山南敬介は非常にお気に入りで、「新撰組!」を観たあと数日間は、無意識のうちに「山南モード」が発動してしまう程の影響力があったのである。
「山南モード」とは何か?
では、パソコンの前のあなたも一緒にやってみよう。
まず、背筋を伸ばし、アゴを目一杯引き、眉はキリリと勇ましい形で固定。
目は白目を隠すくらい細く笑み、口はなるべく歯を見せないように気をつけながら、両端をクイッと上げる。
つまり、こうだ。
そして腕を軽くお腹の前で組んでみてください。
グーッド。
それで、「山南モード」の構えは出来上がりました。
「山南モード」に入ったら、言葉は理路整然と、無駄なく発しなければなりません。
発言の必要がない時はひたすら押し黙り、ちょっとナナメに微笑みながら、全体を眺めます。
直接自分に対して向けられている言葉でなくても、発言者の目を良く見て、深く相槌を打ちます。
「山南モード」発動中は、たとえパチンコ屋の宣伝カーだろうが、右翼の街宣車だろうが、ティッシュ配りのお姉さんだろうが、いちいち相手の目を見て、微笑み、相槌を打たなければなりません。
選挙期間などは、選挙カーに向かって「山南モード」を発動させていると、「熱心な支持者」と勘違いされ、「ご声援ありがとうございます!」と言われる事は間違いなく、結構な確率で候補者が降りてきて、握手を求められる事でしょう。
それでも「山南モード」にある者は、相手の目を良く見て、「●●●君(ここは必ず「君」付けで。)、声が少し下がってきている。君の癖だ。頑張りなさい!」と力強く励まします。
その時、注意しなければならないのは、決して眉と目の形は動かさずに、口だけで喋り、喋り終わったらアゴを引き絞り、相手に説得力を投げつける感じで「ニン!」と微笑むということです。
それによって、相手がどういう印象を持つかは、私の知るところではありませんが、「山南モード」に生きるものは、多少の誤解は常に受けるものであり、逆に言えば、それこそが「山南モード」の意味であるのかもしれません。
山南さんが切腹して果てた今だからこそ、「山南モード」と言う形で山南遺伝子を受け継いだ我々が、山南スピリッツを持ちつづけていかねばならないと、誓いを新たにするのである。
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コメント
切腹の悲しみに沈んでおりましたが、一気に元気になりました(^^)。そして、山南モードにチャレンジしてみるお馬鹿な私(^^;)。おばさん山南ではサマになりません←当たり前!
投稿: Tompei | 2004/08/23 10:26
おお、Tompei さんも山南遺伝子を受け継ぐ方でしたか。
似合う似合わないはこの際たいした問題ではありません。
問題は心です。
さあ、レッツ山南ズム。
投稿: そんちょ | 2004/08/23 20:03
そんちょ様の相方様のお友達(ややこしい)のサイトから迷い込んでまいりました。歯は自給自足です(笑)。
さて、今まで私の知っている中で、堺雅人さんの山南敬助に対して好意的な発言は全て女子からのものでした。そんな中、男子による山南敬助に対する好意的な発言!それだけでも「おぉっ」と思っているのに、山南モードの詳しすぎる説明!そしてそして前向きな発言!PCの前で笑い転げさせていただきました!素晴らしいです!エクスクラメーションマーク乱発です!(『新選組!』ですけん!)
そういえば堺雅人さん、『新選組!』で「昔の人だから」とわざわざナンバ歩きまでされていたらしいのですが、最期まで見届けることは出来ませんでした。無念。こうなったら総集編で見届けまする!
以上、山南モードに対抗して平助モードをチェックしたくなった腹痛生活でした。
投稿: 腹痛生活 | 2004/08/24 00:40
あ、腰痛生活さん。
「カリエスの乙女たち」からですな。
どーもどーも。
山南さんは良かったと思いますよ~。
私も小説では司馬遼太郎先生の「燃えよ剣」くらいしか読んでいませんが、(あと、徹底的に史実を追った「新撰組の謎」という本も読みましたが)それらで持った「山南イメージ」にもっともバチッと来る俳優さんでしたねえ。
今となっては、チョンマゲでない堺雅人さんの方が違和感を感じてしまい、こないだなど、NHKの番宣で、チャパツの堺さんを見た時に、「あ!チョンマゲ忘れてるよ!」と叫んでしまったほどです。
実は、今回のドラマは時間が合わなくて、あまり観れていないのですが、やはり幕末は面白いです。
投稿: そんちょ | 2004/08/24 10:39
そんちょさん。こんにちは。
こちらのブログ、拝見した折、
あまりの楽しさ?に、コメントを書こうと思いながら、
バタバタと日が過ぎてしまいました。
さて、
山南さんの切腹から、もうそろそろ一週間が過ぎようとしていますが、やはり思い出すと、切なくなります。
時代を真っ正面から捉えていった男たちの、淡いロマンが、素敵ですね、、、
そんちょさんのおっしゃる「滅びの美学」でしょうか、、、
ますます目が話せません。
ユニークなブログ、楽しみにしています。
これを、ご縁にどうぞよろしくお願いいたします。
では、季節柄、ご自愛下さいね、、、
投稿: せとともこ | 2004/08/27 15:51
「新撰組!」、いよいよ面白くなってきますね~。
私も今度から、なるべく時間を合わせて見ようと思っております。
こちらこそ、よろしくお願い致します。
投稿: そんちょ | 2004/08/27 18:46