空からお金が降ってきたら
多分、一生遭遇する事はないであろうイベントのひとつに、
「何者かが撒き散らしたお金が頭上から降ってくる」
というものがあります。
フィクションでは、アメリカのB級映画のクライマックスなどでよく見られる光景で、下にいるエキストラの人たちが我先に拾い集めたり、乱闘に発展したりするわけです。
現実でも、たま~~にニュースを騒がせたりします。
こないだ見たのは、どっかのテレビ塔の上から1ドル札をばら撒いたという事件で、大体にして「1ドル」というのが微妙にセコくてショボいのですが、まあ、やっぱり下にいた人たちは拾い集めていました。
その様子を見ていて、まず思ってしまったのが、
これが、紙幣ではなくて、硬貨だったら怖いよなあ・・。
という事。
それも、筒状に包まれた硬貨だったりしたら、果たしてみんな拾いに行くだろうか・・。
金属の雨ですからね。
軽く死ねます。
っつーか、それはもはや無差別テロと呼べないことも無い。
などと思ったりとか、
もし、誰一人拾わなかったら、かなりカッコワルイよなあ・・。
とか。
そして、もし、自分がそこに居合わせたらどうだろうか?ということも想像しました。
拾うか?拾わないか?
試しに彼女にも聞いてみたところ、即座に
「拾わない。」
という答えをもらった。
「なんで?」
と聞くと
いみじくも言うたり!!
天晴れな婦女子である。
私も同意。
上でニヤニヤしながら眺めているヤツがいるかと思うと、
「絶対に拾ってやるものか!」
と思ってしまう。
もちろん、お金は欲しい。
高潔ぶるつもりもこれっぽっちも無いけど、
ただ、「癪に障る」のだ。
万が一、実際に振ってきたら、自制心を総動員して、全部拾われてゆくのを傍観しながら、後で「ああ、拾わなくて良かった。・・でも、一枚くらい拾っとけば良かったかも・・」という要らぬ葛藤に苛まれて、なんだか激しく損をした気分になるかも知れない。
もともと自分のものじゃないお金で損をした気分になるなんて、まさに降って湧いた災難と言えなくも無い。
だから、これからもどうか頭上から紙幣が降ってきませんように。
特に硬貨は降ってきませんように。(危ないから)
と祈るわけです。
それがまったくの「杞憂」だとしても。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント