パチンコの害悪。
実は私、以前にもココログをやっておりまして、その時に書いた記事で、良くも悪くも非常に反響の大きかったものを復活させて、載せたいと思います。
時期的に混乱するような所は省きましたが、大体原文のまま載せておきます。
この記事は、今、表立って問題にはなっていない(出来ない)「パチンコの害悪」について書いたものです。
この記事を読んで、多少なりともこの問題について皆様に考えて頂ければ幸いです。
なお、この話になると必ず「パチンコで負けまくったから、その腹いせだろう」というコメントが出てくるとは思いますが、私は一応「負け組」から「勝ち組」になり、その上で虚しくなってヤメた、言わば両方の立場を見た人間として書いております。
それと、この記事は私がパチンコをヤメて間もない頃の記事ですので、台のスペックなどの説明で、もしかしたら現在と違うところがあるかもしれませんが、今の台のことは分からないし、興味も無いのでそのまま載せます。
では、興味のある方は本文をどうぞ。
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今、巷では「パチスロ」が大流行なんですよね。
パチスロってなんだ?という人に、大まかに説明しますと、
1枚20円(これは全国一律)のコインを50枚(よーするに1,000円)パチンコ店から借ります。
それをパチスロの機械に3枚ずつ入れます。
つまり、1ゲーム60円です。
そんで、大当たり(BIGボーナスとかレギュラーボーナスとか)が来るまでひたすら打ち込むという博打です。
大当たりの確率は機種タイプによっても違いますが、まあ、平均して250~400分の1くらいでしょうか。
そんで、一回の大当たり(BIGボーナス)の場合、約400枚、金額にして8,000円分のコインが吐き出されます。
普通の賭博と違うのは、還元率が高いという事で、大体90~110%前後なのです。
その還元率は、「設定」と呼ばれる6段階のモードがありまして、店側はそれを操作して出るコインの量を調整する訳です。
店側は、客寄せのためによく出る設定を入れなければなりません。
それを予想したり、よく観察する事で看破して、設定の良い台だけを打てば一日で確率が収束しないにしろ、有利な勝負が出来て、そういう台を見抜ける人はトータル収支がプラスとなり、「パチスロでオカネが稼げる」という事になるのです。
「パチスロ」に関してはこんな説明で分かって頂けましたでしょうか。
補足すると、今のパチスロは、普通に打って1時間で1万円が消える世界です。
(注:機種によっては30分で1万円というものもあります。)
その代わり、3時間で数十万が出る可能性もあります。
こう書くと、一見美味しそうな話にも見えますが、結局は博打なので、最終的には90%以上の人が負けることになります。
よーするに、100人のスロット客がいたとして、その内10人が3時間で10万円ずつ出したとします。
その10人だけで店側は100万円の損ですが、同じ3時間で、他の90人が270万円使っているわけです。
まあ、かなり色々はしょっている上に、今時そんなに出す店も無いですが。
要は、どう転んでも博打は胴元が儲かるように出来ているという事です。
なぜ、私がこんな事を知っているかと言うと、ちょっと前まで私もやっていたからです。(笑)
勿論、趣味程度でしたし、借金こさえるほどバカではないのでその程度の付き合いでしたが、パチスロに限らず、賭け事全般のバカらしさを学習して、今ではスッパリ止めました。
今となっては「恥」以外のなにものでもない過去です。
んで、こないだとある番組で、「パチスロで生計を立てる若者」を特集していたんですがね。
あの人たちは、錬金術師にでもなるつもりでしょうか。(笑)
自分たちがどんなに取り返しのつかないことをしているか分かっていない。
番組でも取り上げられていましたが、彼らの収入は月毎にバラ付きこそあれ、結構な額を稼ぎます。
「普通に就職して仕事するよりも、こっちの方が稼げるし、何より自由だ。」と彼らは口を揃えてのたまいます。
なるほど、一見筋のとおった意見にも見えます。
しかし、そこには大きな勘違いが存在しているのですよ。
まず第一に、「仕事はただオカネを稼ぐ為だけにやる訳ではない」ということ。
オカネがあれば、確かに生活は出来ます。
しかし、オカネと言うものは「結果」でしかないのです。
仕事をしていくうちに積み重なっていく「実績」、「能力」、「人脈」などの過程が大事なのであって、「オカネ」は結果でしかないのです。
もうひとつ。
「自由だ」というのも、これも違います。
彼らは店側に「打たされている」という事に気付いていない。
店側としては、少しでも出したくないのが本音なのです。
そこで、スロットが上手な客がいてくれると「少ない出玉で、出ているように見せる事が出来る」ということで、非常に都合のいい存在なのです。
ですので、自分の評価を「パチスロで食べている、自由人」などと思ってはいけません。
本当は「パチンコ屋に使い捨てられる客寄せパンダ」と言うのが正しい認識です。
彼らはこうも言います。
「自分にはやりたいことがあって、それが出来るようになったら、いつでも止められる」
まず無理!
今のパチンコ、パチスロの中毒性をナメています。
私なんかは、昔の「数百円で遊べる遊技場」だった頃を知っていて、今の「異常な鉄火場ぶり」に愛想を尽かせたから止められたんで、一旦その道にドップリ入ってしまった人間は、まず足を洗う事は不可能です。
物事に辛抱できる人間は、パチンコ屋などに入り浸ったりしません。
(便宜上)18歳からパチプロ(または、余暇などをそこに入り浸って過ごす人)になって、そういう生活をしていると、20代中盤には残酷なほどの同年代との差が出来ます。
「差」とは、人間性の豊かさであったり、能力、視野の広さ、社会的地位などなど・・
それを取り返すのは容易ではないですよ。
30代まで続けたら、もう絶望的です。
これを読んでいるパチンコ、パチスロをする皆さん。
なるべく早く足を洗いましょう。
やってないけど興味があるという人。
悪い事は言わない。
絶対に止めとけ。
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コメント
…ああ、ヨカッタです。
安心しました。
以前に僕が書いた記事は、そんちょさんのこのエントリーが元になっていて、そこにリンクを貼っていたのにそのリンク先が消えてしまって、難儀していたんですw(引用符を使って引用すればよかったんだけれどもw)
…なので、今回晴れてリンクを貼りなおしまして、再TBさせていただきます。
ではでは。
投稿: たろー。 | 2004/04/26 19:34
>たろー。さん
そうなんです!
たろー。さんのblogの「My Favorite バックナンバー」に、ウチのリンクが貼ってあったので、ああ、ヤバイ・・と思ってちょっと焼き直しして(と言っても、もうすっかりパチンコに疎くなってしまったもので自信が無いのですが)復活させました。
大変ご迷惑をお掛けしました。
トラックバックありがとうございました。
投稿: そんちょ | 2004/04/26 20:29
>大変ご迷惑をお掛けしました。
イヤイヤ、そんな、こちらこそ本当にありがとうございました。
あの記事のおかげで、より深く自己啓発することができました、本当に感謝しています。
投稿: たろー。 | 2004/04/27 20:24
初めて拝見させて頂きました。百害あって一理なしというのは言い過ぎかと。。。僕は何個でもパチンコの利をいえますよ!!
投稿: アルゼ連 | 2005/04/03 21:32
アルゼ連さん、はじめまして。
「パチンコの害悪」と言う記事は、約一年前に書いたものなので、意見がやや偏っていますね。
「私はこう思う。だからみんなもそうしなよ!」
という書き方をしているのは良くない。
それは意見の押し付けだし、他人の趣味趣向を全否定していると言うことにもなりますから。
それは訂正します。
(記事は私の考え方の記録ですから、そのまま残しますが。)
私はいまでも
「パチンコは百害あって一利なし」
と思っておりますし、パチンコについて意見を求められれば「止めた方がいいよ」と答えるでしょう。
ただそれは飽くまでも一個人の考え方です。
アルゼ連さんのように、
「パチンコにはいくつもの利がある。」
という考え方をされる人もいるでしょう。
色々な考え方があって当たり前だと思います。
貴重な一意見ありがとうございました。
投稿: 管理人@寿 | 2005/04/03 23:35
はじめまして。
この記事は少し古いようですが、大変感銘を受けました。
最近になり、ようやくパチンコのアホらしさに気づいた30代前半サラリーマン(男性)です。
おっしゃるとおり、まさしく「パチンコは百害あって一利なし」だと思います。
今では、すっかりとパチンコを止めております。これからも一切手を出すつもりもありません。でも、中毒症は恐ろしいそうじゃないですか。リバウンド?してしまう事を心配しています。
また、この様な記事を配信される事を楽しみにしています。
投稿: 禁パチ宣言 | 2005/12/18 12:23